がんと運動の大切さを伝え続け、がん患者に”体の動かし方”を教える〜一般社団法人キャンサーフィットネス

「楽しかった!」「がんになる前よりも体力がついたし、体が柔らかくなった」「孤独にならずにすんだ」「同じ経験者と一緒に運動してすごく励まされた」――これは、がん経験者向けの運動教室に参加した方々から聞かれた声です。運動を通じて喜びや安心を感じ、前向きな気持ちを取り戻された方が多くいます。

この運動教室を主催するのが、がん患者さんのQOL(生活の質)の向上と維持を目指して活動する、一般社団法人キャンサーフィットネスです。

「がんの手術後は、心も体も思うようにならなくて、もどかしい思いをすることが多いですよね。そんなとき、少しでも体を動かす方法を知っていると、痛みで上げられなかった腕が少しずつ上がるようになったり、体が動きやすくなったりします。それに、運動は気分転換にもなり、心が軽くなって笑顔が戻ることも。運動はがん治療中の方にとって、とても大切な支えになります。」

そう話すのは、ご自身も乳がんを経験された、一般社団法人キャンサーフィットネス代表、広瀬眞奈美さんです。

広瀬さんは治療による副作用や後遺症と向き合いながらも、運動によってその辛さを乗り越えたご自身の経験から、運動がもたらす力を実感されました。そして、他のがん患者さんにも同じように運動の力を感じてもらえる場が必要だと感じ、2014年にキャンサーフィットネスを立ち上げたのです。

「一人で悩まずに少しでも元気になって、自信を取り戻し、笑顔で社会に復帰できる人が増えてほしい」という願いを込めて、2014年に活動をスタート。10年以上にわたり、がん経験者に寄り添い、運動の大切さを伝え、その普及と啓発に尽力されています。

がん経験者にとっての運動の大切さやキャンサーフィットネスの活動について、お話を伺いました。

 

Profile

 一般社団法人キャンサーフィットネス
代表理事
広瀬 眞奈美さん

がん経験者に伝えたい、運動がもたらす元気と希望

乳がんを経験してわかった、運動の大切さ

──キャンサーフィットネスを立ち上げられた経緯を教えてください。

広瀬:
私自身も45歳のときに乳がんを経験しました。がんと向き合いながら3年間、抗がん剤治療を続けつつ以前の仕事も続けていたのですが、その間、すごく運動をしていたんです。もともと、がんと運動の関係に関心があったし、毎日の運動が、私の心身を前向きにしてくれました。

そんな中、偶然雑誌で、ニューヨークにある「Moving for Life」というNPOが、がん患者さん専門の運動療法を提供し、体の回復や社会復帰のサポートを行っていることを知りました。

その記事を見た瞬間、「私もここで学びたい!」と決心したんです。そして渡米の前に、基礎知識を固めようと、抗がん剤治療中にもかかわらず解剖学や生理学を学ぶ専門学校に通い、日本インストラクター協会認定のフィットネスインストラクターの資格を取りました。

そして念願の渡米を果たし、「Moving for Life」で100時間の研修を受け、認定インストラクターの資格を取得しました。

 

 


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【インタビュー記事担当者】

編集長:上田あい子

編集ライター:友永真麗

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