“よく見える”は、人生の輝き。目から始まる美容×医療=「瞳美容®」

日本は、世界有数の長寿国になりました。
人生100年時代と言われる今、「どれだけ長く生きるか」だけでなく、「日常をどれだけ心地よく過ごせるか」が、私たちのQOLを大きく左右しています。

その“日常の心地よさ”を支えているものの一つが、「目」です。
見る、読む、歩く、人と表情を交わす。目の働きは、私たちの毎日の行動や気分とも深く関わっています。

目のかすみや乾き、ショボショボ感。
「年齢のせい」「疲れているだけ」と見過ごされがちなこうした不調も、実は、目のエイジングのサインであることがあります。

「体にいいことって、目にもよくて。目にいいことって、体にもいいんです」

そう話すのは、眼科医の大倉萬佐子先生です。
先生は「瞳美容®(ひとみびよう)」という考え方を提唱し、食事・運動・心といった生活習慣と目の健康の関係を長年、提言してきました。

第36回東北ブロック眼科スタッフ講習会で講演を行う大倉先生(画像提供:大倉 萬佐子先生)

アンチエイジング医学やアイフレイル対策の分野でも、エビデンスに基づく知見を積み重ねてこられています。

本特集では、“よく見える”状態を、どうやって長く保っていくか。 大倉先生のお話をもとに、日々の暮らしの中でできるヒントを探っていきます。

Profile

医療法人ウェルビジョン 理事長・アイクリニック天神 院長
HITOMIBIYOU LABO代表
日本眼科学会専門医
日本抗加齢医学会 評議員・専門医

大倉 萬佐子(おおくら まさこ)先生

長年にわたり眼科診療に携わり、多くの患者と向き合う中で、目の不調が表情や生活の質に大きく影響することを実感。「目はアンチエイジングの原点」という考えのもと、目の健康と美しさを一体でとらえる「瞳美容®」を提唱する。 現在は、診療に加え、講演等を通じて、ドライアイや眼精疲労、アイメイクなどの現代人に多い目の悩みへの対処法や、目を休める習慣の大切さを発信。医療の視点から、日常に取り入れやすい目のセルフケアを伝えている。

「見え方」は暮らしを左右する

「日本は長寿国です。その分、目のエイジングの問題も、これから確実に増えていきます」

そう切り出す大倉先生。

加齢による目の変化は、単に「見えにくくなる」だけではありません。

・転びやすくなる。
・外出が億劫になる。
・人と会う機会が減る…

「見え方の変化は、生活全体に影響していくんです」

こうした日常生活の”変化の入り口”として、近年注目されているのがアイフレイルです。

アイフレイルとは? 「ちょっとした変化」を見逃さない

アイフレイルとは、加齢にともなう目の機能低下の”はじまり”を捉え、将来の見え方や生活の質の低下を防ごうとする考え方です。

たとえば、

●目がかすむ
●まぶしさを感じやすい
●目が疲れやすい
●夕方になると見えにくい
●眼鏡をかけてもよく見えない
●まっすぐの線が波打って見える    など

こうした小さな変化も、サインのひとつと考えられています。

「こうした状態をそのままにしていると、将来的に加齢黄斑変性や白内障、緑内障、ドライアイなどの病気につながっていくことがあるんです」

では、なぜそうした変化が起こるのでしょうか。

「エイジングの原因は、以前は“年齢のせい”として片づけられがちでした。でも今は、それだけではなく、酸化ストレスや慢性炎症といった、体の中で起こっている反応が関係していることが、分かってきています」

紫外線やブルーライト、喫煙、食生活の乱れ、運動不足、睡眠不足、ストレスなど。 こうした要因が重なることで、病気のリスクが高まると考えられています。

食事・生活習慣が、目の病気を左右する

目のエイジングや病気のリスクが、日々の食事生活習慣と深く関わっている。そうした考え方を、エビデンスとして示した研究があります。

大倉先生がそう語る代表的な研究が、「AREDS(Age-related eye disease study)」「AREDS2」と呼ばれる、アメリカで行われた大規模臨床試験です。特定の栄養素を摂取することで、加齢黄斑変性の進行リスクが下がるかどうかを調べた研究でした。

「食事や栄養で、目の病気のリスクが変わることを知り、私が瞳のアンチエイジングに興味を持つきっかけとなった研究です。」

現在では、こうした研究結果が加齢黄変変性のガイドラインにも反映されています。 「目にいい食事」や「目にやさしい生活習慣」は、エビデンスに基づいた目のケアとして、医療の現場でも活用されています。

目にいいことは、体にもいい。
4つの柱で「瞳のアンチエイジング」

目のアンチエイジングが、どのように食事・運動・心といった、日々の生活全体と結びついているのか、大倉先生に教えていただきました。

食事:「カロリー制限」と「瞳に効く栄養素」

「食事は、美と健康の基本ですよね。これは目も、まったく同じなんです」

大倉先生がまず挙げるのが、「カロリー制限」という考え方です。

「これは昔から知られている研究で、食べすぎを控えることで、老化の進行が緩やかになることが分かっています。サルの研究を見ると、見た目も全然違うんですよ」

アンチエイジングというと、特別なことをしなければならないように感じがちですが、実は“食べすぎない”というシンプルな習慣が、目の健康にも深く関わっているそうです。

もう一つ、先生が話してくれたのが、「瞳に効く栄養素」のこと。

AREDS2で推奨されているルテイン、ゼアキサンチンなどの他、ビタミンD不足に対する関心が高まっています。超高齢化社会へ向けて、ビタミンDは免疫機能の調整や骨粗鬆症や骨折予防につながる他、眼科の分野でもドライアイの原因のひとつであるマイボーム腺機能不全による炎症を抑え脂の量を増やすといわれています。炎症やエイジングとの関係も指摘されており、目や体の健康という視点でも期待されています。

さらに、先生は「脂質」も目にとって大切な栄養のひとつだと話します。

「油って聞くと、“太りそう”って思われがちですよね。でも、摂ったほうがいい油と、控えたほうがいい油があるんです。オメガ3は、炎症を抑える働きがあって、体や目にとっても大切な脂質なんですよ」

青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸は、眼科の分野でも研究が重ねられてきた栄養素のひとつだそう。アレルギー性結膜炎やマイボーム腺梗塞などの研究報告があります。

「毎日青魚を食べられたら理想ですが、現実的にはなかなか難しいですよね。サプリメントやアマニ油なども無理のない形で取り入れるといいと思います。

食事の話を聞いていると、『あれもこれもやらなきゃ』と感じてしまう人もいるかもしれません。

でも、すべてを完璧にこなす必要はありません。できることを、できる範囲で続けていく。それがいちばん大切です」

特別な食事法や高価なものを揃えることよりも、食べすぎないこと、バランスを意識すること、そして「続けられる形」を選ぶこと。

そうした日常の積み重ねが、瞳のアンチエイジングにもつながっていくようです。

運動:92歳の白内障手術が教えてくれた、“動ける視界”の大切さ

運動と目は、あまり結びつくイメージがないかもしれません。そんな中で大倉先生が教えてくれたのが、こんなエピソードです。

「92歳の方で、白内障がかなり進んでいて、術前はほとんど見えていない状態でした。声をかけても反応が乏しくて、少しぼんやりしている印象もあったんです」

ところが、手術で視界が戻ると、大きな変化があったといいます。

「術後は表情がまったく違いました。受け答えもしっかりして、反応もよくなった。『見えるようになるって、こんなに人を変えるんだ』と感じました」

白内障手術をすることで、認知機能が改善されたり、歩行速度がアップしたりします(画像提供:大倉 萬佐子先生)

「目が見えるようになると、自然と体を動かすようになる方が多いんです。外に出よう、歩いてみようという気持ちが戻ってくる。それが結果的に、運動量の増加につながっていきます」

「ランセット」の専門家委員会からの報告書に新たな認知症リスクに視力障害が追加されています
(画像提供:大倉 萬佐子先生)

実際、運動習慣と目の病気との関係についても、少しずつエビデンスが積み重なってきています。

加齢黄斑変性や白内障、さらにはドライアイについても、「運動している人のほうがリスクが低い」という報告もでているようです。

運動をすることで白内障になるリスクが下がった。走った(自転車運動)距離が長い方がリスクが下がるという報告
(画像提供:大倉 萬佐子先生)

「瞳のアンチエイジングというと、点眼や治療を思い浮かべがちですが、日常的に体を動かすことも、とても大切な要素です。

ウォーキングのような有酸素運動はおすすめです。食事と同じように大切なのは、無理なく続けられること。体を動かすことは、目のためでもあり、全身のアンチエイジングにもつながっていきます」

“見える”ことは、行動の幅を広げてくれます。そしてその広がりが、その人なりの生活を続けていく力になっていく。 目の健康と運動は、私たちが思っている以上に、深く結びついているのです。

:「幸せ度が低いとドライアイが強い?」心と目の意外な関係

ドライアイは、涙の量や質といった「目の問題」として語られることが多い症状です。 けれど大倉先生は、そこに「心」の影響もあると話します。

主観的幸福度とドライアイは逆相関する。幸せじゃない人はドライアイの症状が強く幸せな人はドライアイを感じにくいことがわかってきた(画像提供:大倉 萬佐子先生)

「幸せじゃない人は、ドライアイの症状が強く出やすい、という話もあるんですよ。ほら、『病は気から』じゃないですけど、幸せな人は、ドライアイを感じにくい。そういうことも、分かってきているんです」

一見すると意外に思えるこの話、大倉先生は続けてこう言います。

「もちろん気持ちだけの問題ではありません。でも、ストレスや不安が続くと、自律神経のバランスが崩れやすくなりますよね。涙の分泌は副交感神経に支配されているので、心の状態が目に影響することがあるのです。」

実際、ドライアイのある人は、睡眠の質が低下していたり、気分の落ち込みを感じやすかったりする傾向があることも知られています。

睡眠時間が短いこと、睡眠の質が悪いこととドライアイの有病率の高さが関係していた。という報告
(画像提供:大倉 萬佐子先生)

「だから私は、ドライアイの治療を考えるときも、『その人がどんな毎日を過ごしているか』を大切にしたいと思っています。

忙しい日常の中でも、リラックスする時間をつくって、よく笑うこと、好きな音楽を聴くこと。そうしたことが、副交感神経を優位にして、結果的に目にもいい影響を与えてくれます」

“心を整えること”も、立派な瞳のアンチエイジングのひとつ。 目の健康を考えるうえで、見過ごせない視点です。

内側から輝く「瞳美容®」とは?

「目は心の窓」から生まれた“瞳美容®”というコンセプト

瞳美容®広げるため、さまざまな所で講演を行われている大倉先生(画像提供:大倉 萬佐子先生)

「『目は心の窓』とか、『目は口ほどに物を言う』って言いますよね」

この言葉を起点に、大倉先生は「瞳美容®」という考え方を提唱しています。

「目って、単に“見るための器官”ではないと思うんです。その人の印象や感情、元気かどうかも、自然と表れてしまう場所ですよね」

眼科医として多くの患者さんを診てきたなかで、大倉先生は、目の状態と、その人の暮らしや心のあり方が、切り離せないことを感じてこられました。

「外から整えることも大切です。でも、それだけでは足りない。食事や睡眠、ストレスの状態、体調。そうしたものが、全部、目に表れてくるんですよ」

だからこそ、大倉先生は「目」だけを見るのではなく、その人の生活や心の状態まで含めて考える必要があると感じるようになりました。 そこから生まれたのが、「瞳美容®」という考え方です。

「瞳美容®」は、目だけをケアするのではなく、健康や生活習慣、心の状態にも目を向けながら、目と目周りの健康と美容を、トータルに整えていくアンチエイジングのアプローチです。健康的で美しい瞳と、若々しい目元を目指します。

「瞳美容®」では、目の健康と、美しさのどちらか一方を選ぶのではなく、両方を大切にすることを基本にしています。

「『おしゃれのために目を犠牲にする』ことでも、
『健康のためにおしゃれを我慢する』ことでもありません。
どちらかを選ぶ、という話ではないんです。

どうすれば、目を守りながら、自分らしくいられるか。
そのバランスを考えることが大事だと思っています」

カラコン・アイメイク・まつエク・まつ毛パーマ・アートメイク…“リスクを知って選ぶ”時代へ

カラコンやアイメイク、まつ毛エクステ、まつ毛パーマ、アートメイク。

目元のおしゃれは、いまや年齢や性別を問わず、多くの人にとって身近なものになりました。

一方で、眼科の現場では、こうしたおしゃれがきっかけとなって起こる目のトラブルも少なくありません。 と大倉先生。

目ヂカラメイク、デカ目メイクといった目を大きくみせるメイク方法には様々ある(画像提供:大倉 萬佐子先生)

「おしゃれを楽しみたいという気持ちは、とても自然なことですし、アンチエイジングにおいても大切な心理要素です。メイクにはポジティブな心理効果があることも報告されており、自己評価を高める働きをもつため、容易にやめられるものではありません。大切なのは、どんなリスクがあって、何に気をつければいいのかを知ったうえで選ぶことだと思っています」

たとえばカラーコンタクトレンズは、アイメイク用品のような感覚で使われがちですが、れっきとした「医療機器」です。にもかかわらず、眼科を受診せずに使っている人が多いのが現状です。

「素材や使い方によっては、目に負担がかかることもあります。でも、最近は目にやさしいレンズも増えてきています。だからこそ、正しい情報を知って選んでほしいんです」

最近では、比較的安全性の高いレンズの開発も進んできている(画像提供:大倉 萬佐子先生)

では、どういうことに気をつければいいのでしょう。

◉コンタクトレンズ・ファーストという基本

メイクに関することでいうと、「コンタクトレンズ・ファースト」という考え方です。

メイクの前にコンタクトレンズを入れ、メイクを落とす前に外す。

それだけで、レンズにメイク汚れが付着するリスクを減らすことができます。

「順番を知っているだけで、防げるトラブルは結構あるんですよ」

◉アイメイクとマイボーム腺の関係

アイラインやインサイドラインを引く位置には、涙の油分を分泌するマイボーム腺があります。

「ここが詰まってしまうと、涙の質が悪くなって、ドライアイにつながりやすくなります」

特に、毎日のメイクをしっかり落とせていない場合、知らないうちに詰まらせてしまっていることもあります。

◉アイメイクとドライアイ

大粒ラメやパールの入ったアイシャドウ、重ね塗りしたマスカラ。

華やかな仕上がりの裏で、異物感や炎症の原因になるケースも、眼科では見られます。

「目の調子が悪いときは少し控える、そんな判断ができるといいですね」

◉まつエク・まつげパーマ・アートメイクは「施術の理解」が大切

まつ毛エクステ、まつ毛パーマやアートメイクも、施術の内容やリスクを理解したうえで選ぶことが欠かせません。

接着剤やパーマ剤等によるアレルギー、まつ毛の生え際への刺激、施術者が適切なトレーニングを受けているかなど。

「受ける側も、“何をされるのか”を知っておくことが大事だと思います」

大切なのは、

・自分の目の状態や体調を知ること(目の調子や体調の優れない時は避ける)
・施術のリスクを知ること
・そのうえで、自分に合った選択をすること

「目を守りながら、おしゃれを楽しむ」。 それもまた、「瞳美容®」の考え方です。

◉治療中でも“自分らしさ”を守るということ

抗がん剤の治療の影響でまつ毛が抜けてしまったとき、「何かできることはないのかな」と思う方も少なくありません。

大倉先生が紹介してくださったのが、「グラッシュビスタ」という医薬品です。

グラッシュビスタは、元々緑内障治療薬であるビマトプロストを有効成分とするお薬です。
特発性睫毛貧毛症、及びがん化学療法による睫毛貧毛症の成人患者に4ヵ月間使用し、まつ毛の長さ、太さ、濃さの改善が認められています。

「これは、まつ毛貧毛症の治療薬として厚生労働省の認可を受けているものです。
治療中の方でも、医師の管理のもとで使われている実績があります

ただし、使用上の注意事項や副作用もあるため、必ず医師に相談しながら使ってほしいんです」

治療中の目元ケアこそ、「知ったうえで選ぶ」という姿勢が求められます。

目にも、オフの日を。
「休眼日」でととのえる自律神経とドライアイケア

「休眼日」を自分のペースでつくる

スマホやパソコンを見る時間が増え、「目を使わない日」をつくるのは、なかなか難しい時代になりました。

そこで大倉先生が日本で初めて提案したのが、「休眼日」です。

「目も、ずっと頑張り続けなくていいんです。一日中フル稼働させるのではなく、意識的に“オフの時間”をつくってあげる。それだけでも違います」

たとえば…

◇PC、スマホなどはなるべくお休みする
◇コンタクトレンズをお休みする
◇アイメイクをお休みする
◇メイクの洗い残しがないかチェックする
◇メイク道具を洗う(スポンジ、ブラシ、化粧パフなど)

英国のアストン大学の研究では、使用済みの化粧品476個を対象に微生物の汚染とその程度について調べたところ、アイテムの70%から90%が汚染されていたと報告しています。

未開封で3年、開封後は半年から1年以内に使い切るようにしましょう。特に化粧用パフは、週に1回は必ず洗うように心がけましょう。

「毎日できなくてもいいんです。週に一度でも、“今日は目を休ませよう”と思える日があるだけで、負担のかかり方は変わってきます」

自分のペースで行うことが「休眼日」を続けるためのコツです。

副交感神経優位な一日

また、目を休ませるというのは、ただ使わないことだけではありません。

「副交感神経が働きやすい状態をつくることも、目にとっては大切なケアになります」

副交感神経が優位になるのは、体が“安心している”状態。日常の中のちょっとした習慣でも、そのきっかけはつくれます。

たとえば、

◇バランスの良い食事
◇適度な筋トレと有酸素運動・腹式呼吸など
◇38℃ ~40°10分~20分の温浴
◇目を温める
◇睡眠1時間前はスマホを見ない
◇のんびり過ごす ・好きな音楽を聴くなど
◇笑う

「無理に全部やろうとしなくていいんです。できる限りで。交感神経優位になりがちの日常で、自分の気持ちがゆるむ時間を意識してつくってあげてください」

副交感神経が働く一日は、目だけでなく、心や体全体を休ませる時間にもなります。

今日からできる『休眼日トレーニング』

腹式呼吸──まずは呼吸を深くする

(画像提供:大倉 萬佐子先生)

4秒吸って6秒吐き出す。3分間で18回。すると涙液が増えます。
横になっての腹式運動も効果的。骨盤底筋を鍛えたり美容にも◎。

20-20-20ルール

(画像提供:大倉 萬佐子先生)

パソコンやスマホを使う時間が長い現代では、米国眼科学会が推奨しているのが「20-20-20ルール」です。20分作業したら、20秒間、20フィート(約6メートル)先を見る、というシンプルな習慣です。

目ほぐし

(画像提供:大倉 萬佐子先生)

老眼や眼精疲労の軽減に役立つとされている遠近トレーニングがあります。

人差し指を目から約30cm先に置き、その指先を1〜2秒ほど見る。

次に、6m以上遠くを1〜2秒見る。この「近く(30cm)→遠く」を交互に20回テンポよく繰り返す。

まばたき運動

(画像提供:大倉 萬佐子先生)

VDT作業により瞬きの回数が減ってしまいます。すると、瞬きをする筋肉(眼輪筋)が衰える可能性が。

不完全瞬きを改善しマイボーム腺機能やドライアイ症状の改善が期待できます。 ①~④は、仕事中でも実践しやすいため、ご自分のペースで1時間に1回程度を目安に試してみてください。

「意識してあげることが大事なんです」

どれも、時間や道具はいりません。

思い出したときに、ひとつやってみる。 それだけで、目の負担のかかり方は変わってきます。

「目にいいことは、体にもいい」

ここまで見てきたように、目のエイジングは、目だけで完結するものではありません。

食事、運動、心の状態、睡眠。
そして、毎日のメイクやコンタクトレンズの使い方、スマホやパソコンとの付き合い方。

どれも、特別なことではなく、私たちの「いつもの暮らし」そのものです。

「全部を完璧にやらなくていいんです」

取材のなかで、大倉萬佐子先生は、何度もそう話していました。

できることを、できるところから。
目の調子が悪い日は、少し休ませてあげる。
忙しい日は、深呼吸だけでもいい。

「するな」ではなく、
知ったうえで、選べること。

それが、大倉先生の提唱する「瞳美容®」の根底にある考え方です。

視界がクリアであることは、自分らしく毎日を過ごすことにつながっています。

できることから、無理のないペースで、目をいたわる習慣を取り入れてみてください。

【インタビュー記事担当者】


編集長:上田あい子

編集ライター:友永真麗

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